教諭の過労死を認定 公務員補償基金京都府支部
2009年11月に京都府亀岡市の自宅で倒れ、脳幹出血で死亡した京都市立御所南小の元教諭大西春美さん=当時(53)=について、地方公務員災害補償基金京都府支部は27日までに、過労が原因として「公務上の災害」と認定した。夫の修さん(55)が同日、京都市内で会見して明かした。
■御所南小、時間外勤務が常態化
認定によると、大西さんは09年4月から、2年の担任のほか同小独自の科目「読解科」科長などを兼務。若手への指導や公開授業の準備に追われ、時間外勤務が常態化した。退勤時の施錠記録などから、死亡前2カ月間の時間外勤務を月90~96時間と認めた。
修さんによると、死亡前の1週間は職場での残業だけでなく、仕事を自宅に持ち帰り午前3時ごろの就寝が続いた。修さんは「学校に命を奪われたという思いだ。全国でも同じことが起きているのではないか」と話した。
京都市教育委員会は「認定を重く受け止め、超過勤務の縮減や健康保持により一層意を尽くしたい」としている。
基金本部(東京都)によると、公立小中学校教職員の脳疾患による死亡が公務災害と認定されたのは09年度までの5年間で3件。
●波多野からのコメント
民間労災に比べて地方公務員の救済率が異常に低い現状(労働実態と言うよりも基金の財政状態が原因と思われる)現状において、裁判を通じずに認められるのは珍しいと思います。ポイントはやはり客観的証拠、この場合でしたら施錠記録が決め手になったと思われます。学校の先生は持ち帰り仕事が多いので、それが決め手になって公務災害になる場合がありますが、本件の場合はそれが無くとも施錠記録からだけでも認められたと思われます。
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